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「持論」 … 『石川保険医新聞』第433号主張欄
2008年度診療報酬改定が、実施された。
在宅医療に関してもいくつかの改定があったが、実際の在宅医療の推進に役立つ改定になったかを検証してみる。
(1)「在宅」の範囲が規定され、居住系施設と自宅に分けられ、訪問診療に関する点数が区分された。在宅時医学総合管理料算定の要件である月2回の訪問診察を診療報酬上からも整合性を持たせたことになる(これは保団連の北信越ブロックで厚労省との懇談でも要求したことであるが)。しかし、このことを報酬という点でみると、特定施設の場合は、在宅時医学総合管理料にあたる部分があらたに低い点数となったり、居住系施設での訪問診察料が2007年度まで算定できていたところは減額になっているなど、全体としてマイナスになっている。
(2)訪問看護系の点数が引き上げられたり、特別訪問看護指示料が一部の病態で2回まで可能になったりしているが、限定的なものにとどまっているのが実情である。また居住系施設への訪問看護関係の点数がいくつか新設されたが、介護給付を受けている場合は算定できないなど、介護給付との調整でこれも限定的なものになっている。
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実効性乏しい在宅関連点数
医療費総枠の拡大無くして … 在宅ターミナル推進は無理 |
(3)連携についての新たな点数も新設されたが、在宅患者連携指導加算は介護給付がある場合には算定できないなどの制限がある。
訪問看護の点数引き上げと連携の評価は、在宅ターミナルを推進するものとしてあげられたが、実質的にはほとんど実効性を持たない内容となっている。
(4)その他、在宅療養指導管理料について薬剤および特定保険医療材料が別に算定できないことが、はっきりしたことも大きな問題である。
これらからいえることは、在宅医療に関する報酬の整合性をつけたり、在宅ターミナル推進というスローガンに合う点数を新設したりしてはいるが、実質的には点数引き下げだったり、実効性に欠けているという評価にならざるを得ない。医療費の総枠を拡大するという根本的な政策がベースに無ければ、実効性のある診療報酬にはならないことが、一段とはっきりしたと思える改定である。
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| <石川保険医新聞 第433号より転載> |
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