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「持論」 … 『石川保険医新聞』第434号主張欄
厚生労働省は、日本歯周病学会が作成した昭和五十六年五月の「歯周疾患治療指針」、平成元年三月の「改訂歯周疾患治療指針」、平成八年三月の「歯周病の診断とガイドライン」を基にした歯周病治療を診療報酬制度に取り入れてきた経緯がある。平成十四年の改正では継続的な歯周治療の体系が導入されるなど、当初はそれなりに時代を牽引する内容を含むものでった。
しかし、小泉内閣以降の医療費抑制政策の強化により、現場を知らない官僚による制度いじりが横行し、前回の改定では、歯周治療の定期検診が最長二年間しか認められなくなったり、メインテナンス中は歯周病ばかりでなく、予見し得ない歯牙の破折など口腔全体の管理まで低い報酬で押しつけられるなど、いたずらに現場を混乱させ、国民の望む内容とはかけ離れたものと変貌してきた。
さらに、今次改定では、前年三月に日本歯周病学会が作成した「歯周病の診断と治療の指針」を基に、新設項目として「歯周病安定期治療」なるものを取り入れたと自画自賛しているが、評価の裏付けのない、実効性が疑問視される形式的導入に過ぎないと思われる。
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歯周病治療が改悪
厚労省の無秩序な制度改革で … 歯科医院・患者が大きく混乱 |
また、メインテナンス部分の保険外しなど、危惧すべき兆候も現れ始め、保険でよりよい歯科診療を望む国民の意識とは大きくかけ離れる歯周病診療制度に改悪されていると言わざるを得ない。
また、最近の傾向として、改定ごとに歯周病治療の制度が無秩序に変わり、一貫性がないことや、実際の歯周治療そのものは変わらないのに、改定のたびに診療報酬額が変わり、患者に不信感を抱かせていることも大きな問題と指摘しなければならい。
小手先の対応しかできない一部の歯科官僚、厚労省の独断先行を放置させぬためにも、保団連(歯科協)においては、シンクタンクなどを創設し、現場の歯科医師の意見を聞き、十分な議論を重ね、歯科界全体の英知を結集しなければならない。そして、国民の期待にこたえるべく、また国民の健康に寄与すべく「よりよい診療制度」を作るために、「日本の歯周治療は斯くあるべし」という治療体系、ひいては歯科医療全般にわたって提言などを出すべき時である。 |
| <石川保険医新聞 第434号より転載> |
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