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「持論」 … 『石川保険医新聞』第437号主張欄
日本の医師不足は、OECD各国との比較の中で絶対的不足であることが明らかとなったが、これは国が進めてきた医療費抑制政策のためである。
また、「病院勤務医の逃散(立ち去り型サボタージュ)」を促してきたのは、それだけではなく、訴訟の問題や、過酷な勤務形態など、原因は多岐にわたる。
現在、これらの問題を解決するべく、各方面の動きが活発化している。とくに医療事故(安全)調査に関する厚労省の「第三次試案」については、学会をはじめとした諸団体や、多くの医師によって活発な議論がなされているが、過去にこれほどの真剣な議論があったであろうか。医師は自分たちの問題であるにも関わらず、ずっと無関心を貫いてきたのが事実である。
ところで、政府は過去の閣議決定をくつがえし、来年度の医学部入学定員数を五百人ほど増やす方針を発表した。その一方で、来年度も社会保障費二千二百億円を削減する方針が決まっている。国に対しては、この社会保障費削減政策を撤廃させ公的医療費の総枠を拡大させた上で医師数を増やす
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地域医療充実のためにも … 勤務医の労働環境改善を
増やすだけでは解決しない |
よう要求してゆくべきである。
しかし、先に挙げた人数の増員だけで、本当に日本の医師不足が解決するのだろうか。特に地方での医師不足はより深刻で、これに対しては病院の集約化によって事態を収拾しようとする動きもあるが、地方の住民が医療難民化してしまう可能性が極めて高い。国民は、どこに住んでいても、一定の医療が受けられるよう保障されているはずである。
病院勤務医が、地方の公的病院を自ら進んで選択できるよう、魅力あるものにする必要がある。学生から研修医に対しては、地域医療に必要な総合性を身に付けることの楽しさをどのように教育するべきか、また、中堅以降の勤務医に関しては、宿直明けを休みとする、研究会などに参加する機会を保障するなど、改善すべき課題が山積している。
これらは、勤務医だけで解決できる問題ではなく、私たち保険医協会のみならず、大学や自治体病院、行政、住民をも巻き込んだ広範な議論が求められている。 |
| <石川保険医新聞 第437号より転載> |
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