国保・後期高齢者医療の窓口負担免除終了に関する受診実態調査(最終報告)
2024 年能登半島地震の被災者の医療費の窓口負担について、石川県内の国民健康保険(以下、国保)と
後期高齢者医療は2025 年6 月末を以って免除措置を終了しました。これを受け、当会はその影響を調べるため「能登半島地震の被災者に対する医療の窓口負担免除に関する受診実態調査」を実施し、2025年12月24日にこの調査の最終報告を行いました。
通院に影響あったが約7割
ハガキとインターネットで、合計2,355件もの回答が寄せられました。
回答者の内、免除対象者だったが約95%の2,233件。その内、免除終了後、通院や診療内容に影響があったとの回答は約7割(69.4% 1,549件)になりました。免除終了の影響は多数の人に及んでいます。
受診抑制が現実化 一部負担金が受診の妨げに
影響の内容は「通院回数を減らした」(891件)が最多でした。「通院をやめた」(169件)という回答もあり、免除終了前から懸念されていた受診抑制は現実化しています。
理由として88.3%(1,367件)が「一部負担金がかかるから」と答えたとから、一部負担金が受診の妨げとなっている実態が明らかとなりました。
病状・体調悪化や苦しい経済状況の訴え、免除の再開希望(自由意見)
自由意見では、「受診抑制や健康不安」「くらしやお金」「医療費免除について」に関するご意見が多く寄せられました。
「受診抑制や健康不安」に関しては「受診・検査・薬を我慢」「治療を中止」といった意見が多く、また既に病状・体調の悪化が生じているという訴えもありました。また今後の健康を心配する声もあり、免除終了の影響による受診抑制や治療中断による悪影響がさらに増大することが懸念されます。
「くらしやお金」については、年金額の少なさとそれによる生活の困難さに関することが多かったほか、地震の影響とみられる収入減に関する意見が寄せられ、なりわいの復興が未だ不十分な様子がうかがえました。また物価高騰に加え、住宅再建費用、免除終了後の医療費が日々のくらしを大きく圧迫し、被災者の生活再建を一層困難にしている様子が伝わってきました。
「医療費免除について」は再開を望む声が多く寄せられました。
精神的不安の声多数(自由記述・自由意見)
医療、健康、経済的負担、復旧・復旧、将来に対してなど、多領域にわたり「不安」「つらい」「悲しい」「困っている」「助けて」といった精神的不安が読み取れる訴えが多数あったことが特徴的でした。被災者の置かれた厳しい環境と、その影響の一端が表れていると思われ、今後の精神状態の悪化や、それに伴う疾病が強く危惧されます。
健康を守るため医療費免除再開を
調査を通じ、医療費免除終了によって被災者が適切な医療を受けられない状況となっていること、それによって既に健康状態の悪化が生じ始めていることが明らかとなりました。また回答には精神的不安の訴えも多数あり、今後心身の健康状態がさらに悪化する可能性は高いと思われます。行政やボランティアによる見守り事業などによる受診勧奨はもちろん大切で必要なことですが、一部負担金が障壁となりそもそも受診できない人が多くいることもわかりました。
経済的負担の心配なく受診できる環境を整えることは、被災者の心身の健康を守るために非常に重要です。以上より、医療費免除の再開を強く求めるものです。
