会長就任にあたって

石川県保険医協会会長  三宅 靖(金沢市・内科)

 このたび大平前会長の後を引き継ぎ、石川県保険医協会会長を拝命いたしました。石川県保険医協会は「保険医の生活と権利を守り、国民医療の向上を目指す」ことを目的に1975年に設立されました。

 近年、保険医を取り巻く環境は大きく様変わりしています。診療報酬は改定のたびに複雑になり、マイナス改定が繰り返されています。さらには患者負担増や消費税が保険医療機関の経営に打撃を与え続けています。また超高齢社会となり、複数疾患を持ち介護を要する患者さんが増え、歯科を含めた複数科との連携、地域の病院との医療連携のみならず介護、福祉あるいは行政も含めた多職種との連携が不可欠になっています。

 これに伴い協会活動もより幅広いものになっていますが、いかなる場合でも現場を第一に考えるというスタンスは常に保ち続けたいと思っています。各種講演会などでも実臨床に即した題材を取り上げたいと考えています。診療報酬をはじめ各種医療制度への対応でも、それらの正しい理解のための支援をすることは当然ですが、その上で現場からの声を拾い上げて不合理是正に取り組み、より良い医療制度、そしてさらには全ての国民にとって住みやすい社会の実現を目指して今後もたゆまぬ努力を続けていく所存です。